Happy Rug Market

JOURNAL by concierge ラグを上手に保管して、気分良く“衣替え”を。

JOURNAL by concierge
ラグを上手に保管して、気分良く“衣替え”を。

近頃は朝夕は涼しい風が吹いて、秋の気配が近づいてきました。暑い日が多かった今年は、「夏用の涼しいラグを取り入れた」という人も多いのではないでしょうか? そう、季節に応じて敷物を変えることは、衣替えと同じように、快適な暮らしを実現するための大切なポイントなんです。そこで今回は、次のシーズンも気持ちよくお気に入りのラグを使うための、上手な保管方法をお伝えします。

フロアライフコンシェルジュ

畠 あけみ

畠 あけみ インテリアコーディネーター / カラーコーディネーター
リビングスタイリスト / キッチンスペシャリスト

一枚のお気に入りの敷物に出会っていただくためのお手伝いが出来ればとても嬉しく思います。

来年もその先も、ずっと快適に使い続けるために

来年もその先も、ずっと快適に使い続けるために

ラグは一度敷いたら敷きっぱなし。もしかしたら、そんな人も多いかもしれません。もちろん、ラグは頻繁に洗うようなものではなく、日常的なケアとしては掃除機をかけるだけで十分です。でも、1シーズン使い続けたラグは、皮脂などの“見えない汚れ”が気になりますよね。汗をかいたり、肌が直接触れることの多い夏のシーズンではなおさらです。


もしも手入れをせずにそのまま収納してしまったら、カビが発生したりダニが繁殖したり……。次に取り出したときには大変なことになってしまうかもしれません。長く快適に使い続けるためにも、敷いていたラグをしまう前にはしっかりとメンテナンスをしましょう。

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まずやってほしいのは、掃除機がけです。毛並みを起こすように、表面ではなく根本にかけるようにしてください。また、裏面にも掃除機をかけることも忘れずに。ゴミやハウスダストをしっかり吸い取るために、両面にかけましょう。布団のように干して、叩いてほこりを払うのもおすすめです。


次にラグを洗いましょう。ラグの洗い方は大きくはふたつ、洗濯機で丸洗いするか、手洗いするかのどちらかです。製品に付いている洗濯表示を確認して、洗濯機で洗えるかどうかを見てください。ちなみにHappy Rug Marketでは、自宅で洗濯できるラグには「ウォッシャブル」と表記していますのでご確認を。

ポイントは、ていねいに洗って、しっかり乾かすこと

ポイントは、ていねいに洗って、しっかり乾かすこと

自宅の洗濯機で洗うときに気をつけてほしいポイントはふたつ。ひとつは、表が外側になるよう畳んでネットに入れること、もうひとつは、デリケートなものを洗うコースを選ぶこと。繊細な刺繍が施されているものなどもありますので、あまりゴシゴシと洗わないようにしましょう。洗濯機に入り切らないサイズの場合は、無理やり詰め込むのは厳禁。ラグを傷めてしまいます。そんなときはコインランドリーやクリーニング店を利用しましょう。


手洗いをする場合は、浴槽などを利用して中性洗剤を入れた水に浸け置きし、全体を揉み洗いします。ただし大きいサイズのラグは水を吸うととても重くなって、扱うのに一苦労しますから、カーペット専用クリーナーなどを使って水拭きするだけでも構いません。気になるところは叩くようにして汚れを落としてください。

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そして、洗ったラグも、水拭きしたラグも、大切なのは「完全に乾かすこと」です。湿気が残っているとカビが生える原因になりますし、素材にダメージを与えてしまう場合もあります。表面だけが乾いていても内部が湿っている場合があるので、風通しのいい場所で時間をかけて干してください。なお、直射日光に当てすぎると退色したり、傷むことがありますので、陰干しをおすすめします。


しっかり乾かしたら、いよいよ保管。基本的には、表面が内側になるように丸く巻いて、最後に茶紙や段ボールなどで包みます。紙で巻くことで湿気やほこりから守ることができますが、中に衣料用の防虫剤や除湿剤を入れておけばもう万全。これで、次に取り出して敷いたときも快適に使用することができます。

次に使うまでの間に保管しておく、おすすめの場所は?

次に使うまでの間に保管しておく、おすすめの場所は?

さて、悩ましいのが収納場所です。とくに大きいサイズのラグは、巻いた場合にはそれなりの長さになります。もちろん、倉庫や納戸があれば問題なくしまうことができますが、日本の住宅事情を考えると収納スペースには限りがあるものです。収納しやすい場所としてまず挙げられるのは、クローゼットの中。ただし立てかけると型崩れを起こすこともあります。そこでおすすめしたいのが、ベッドの下です。保管中のラグには直射日光を当てない・湿気がこもらないことが重要で、どちらもクリアすることができます。


長いものを収納できないときはラグを畳んで保管することになりますが、長期間畳まれた状態のラグにはどうしても折り目が残ってしまいます。とくに、圧縮袋に入れてしまうと折りジワが強く出てしまうため、少なくとも圧縮袋の使用は避けましょう。また、上部に重いものを乗せないようにしてください。しまっていたラグに折り目が付いてしまった場合は、裏側からスチームアイロンをかけるとシワが軽減することがあります。また、巻いてしまっていた場合にもクセが付いていることがありますから、いずれにしろ使用する前には一度干してから、がおすすめです。


ラグは、大切にメンテナンスして扱えば、長く快適に使うことができるアイテムです。ペルシャ絨毯や緞通などは、一生ものどころか、親から子へと代々受け継がれていくものがあるほど。ずっと敷きっぱなしという人も、季節の変わり目にはぜひお手入れを。そして、この機会に色とりどりの秋冬のラグを取り入れてみるのもおすすめですよ。ぜひ快適なラグ生活を楽しんでくださいね。